部屋の隅に座る男性
結婚できない・しない理由

籍を入れたくないという心理

入籍の意味

結婚をしない独身男女というと、相手との出会いの機会がなかったり異性に対して積極的になれないというようなことが大きな問題のようですが、中には特定のパートナーはいるけれども「結婚」という形はとりたくないと考えるケースも少なからずあります。
日本の法律においては財産割合や相続、子供の身分など家族に関する法律は基本的に入籍をしているかどうかという一点で大きな差をつけられています。

生活への補助においても、同じ母子家庭でも結婚後離婚や別居をしているケースと、最初から父親として記載されている人がいないケースとでは受けられる範囲が全く違うのです。
最近はそのような罪のない子供に対する差別を是正するために、法律上の手続きばかりでなく事実関係を重視する方向で実務が執り行われるようにもなってきていますが、依然として「入籍」という書類手続きが社会的に大きな意味を持つという状況は変わっていません。

しかしそのような不利益を十分に知ってはいても、それでも籍を入れないまま長く付き合い続けるカップルがいるという事実があります。
そのような内縁関係にあるカップルの場合、ほとんどが長年同居をしていたり、生計を一つにした生活を送っていたりします。
すなわち、それらの人はパートナーと一緒に生活をしていくことに抵抗があるわけではなく、ただ「入籍」という事実が嫌だということです。

婚約の重さ

なぜ事実上の婚姻関係と変わらない生活をしているのにわざわざ籍を入れないかというと、それはやはり結婚をするとなると重い社会的人がふりかかってくるという意識があるためでしょう。
一度入籍をしてしまうと、お互いの家族間にも親類関係が生まれてしまうため、それぞれの家族に対して気遣いや養育・介護の責任が生じてきます。
しかしいくら事実婚の関係にあっても籍をいれない限りはあくまでも他人ですから、もし何か不都合があった場合にはいつでもその状況を解消することができます。

とはいえ、実際にそうした内縁関係にある男女の中には、本心では結婚をしたいのだけれども相手に切り出せずにズルズルきてしまったというようなパターンも少なからずあります。
そうしたカップルの場合、子供が先にできてしまったり、事件や事故などによって相手のことをより思いやるきっかけがあったときに入籍ということを選ぶような場合が多くあります。
事実婚が入籍をともなう結婚とより権利関係が近いものになってきたら、またこのようなカップルの関係も変わってくるかもしれません。

おすすめ