晩婚
晩婚化とは

晩婚化の理由と影響

晩婚化の理由と影響

日本における社会問題である少子化ですが、これには大きく分けて2つの理由が存在します。

具体的には、若い世代が「結婚」を人生のライフスタイルに自然に取り入れなくなったという「未婚化」と、結婚はするけれども子供を産んで育てるために適切な期間には結婚をしないという「晩婚化」の2つです。

データによると結婚適齢年齢は徐々に上がってきているとはいえ35歳という年齢が一つのボーダーラインになってしまうらしく、35歳を過ぎると初婚率は大きく減少します。具体的には男性で3%、女性では2%しか35歳以上で初婚をした人はいないのだそうです。(2010年の国勢調査より)。

芸能人などでは35歳以上になっても妊娠や出産をした人のことがよく取り上げられますが、母体のリスクや生まれてくる子供の健康面を考えると、初産は少なくとも35歳よりも低い年齢で行うことが望ましくなっています。なぜ晩婚化がこれほど急速に進んだかということについてはさまざまな理由が言われていますが、最も大きなものはやはり結婚するということに対して社会的・経済的なメリットが少なくなったということでしょう。

合理化が進む結婚式

昨今は、「格安結婚式」という言葉も普及し、より低価格で結婚式を行うカップルも増えてきました。プランによっては南国のハワイやグァムなどで結婚式を行っても、十数万円という低価格となることも珍しくありません。従来のスタンダードな結婚式は、どんなに質素にしても百万円程度の費用がかかったものですが、婚約を行う世帯においても、結婚というイベントをより合理的に行おうとする動きは強くなっています。

結婚式そのものが合理化したのは、結婚におけるメリットが低下している現代においては、「式にお金をかけよう」と考える人が少なくなったためです。結婚におけるメリットが低下したそもそもの原因は、不況により一家の大黒柱となるはずの男性の平均収入が大きく下がってしまったということもありますし、反対に女性も本気で仕事をすれば自分一人くらいは食べていくことができる仕事を見つけることができやすくなったということもあります。

現代の結婚の魅力

かつてほとんどの人が結婚をするというライフスタイルを選んで来たのは、やはり経済的に二人で共同生活をしなければ厳しかったということと、農家などでは若い労働力が必要であったので子供を多く生まざるをえなかったということがあります。その両方の問題が解決した現代においては、新たな結婚の魅力がなければなかなか出産適齢期に合わせて結婚をしたいというふうに考える人は少なくなって当然です。

一方で、晩婚化言われるように出産や育児というライフスタイルを二の次にした結婚が増えてきているということも現象として存在しています。統計的な数字としては決して多いものではありませんが、初婚年齢が40~50歳、もしくは定年退職後というような人も時々見られるようになっています。

結婚のメリットは子供を法的保護の元で育てることができるということでしたが、これからは結婚という制度は出産や育児とは切り離された男女のつながりとしての役割の方が重視されていくのではないかと思われます。未来的な結婚の意義は、これからの世代が作り上げていくことです。

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