背景
晩婚化とは

晩婚化の背景

先進国の晩婚化

日本を始めとする世界の先進国では、晩婚化と呼ばれる結婚の時期が徐々に遅くなっていくという社会現象が起きています。
晩婚化の原因はさまざまですが、主なものとしては医療技術の発展による平均寿命の伸びによる生物学的な要因と、もう一つ家と家ではなく個人の感情を優先させた選択で結婚が選べるようになったという社会的要因が挙げられています。

ただし、晩婚化が進み過ぎることによって起こる問題も多く指摘されています。
結婚の時期が遅くなることにより出生する人数が全体的に減る少子化や、家族単位での生活習慣がなくなることによる地域共同体との関係の希薄化が現在大きな問題として認識されるようになりました。
晩婚化はその人の人生の選択幅を広げる、本来的には喜ばしいことではあるのですが、もし子供を育てたいという希望を持っているのであれば、あまりのんびり構えず早めによい人と身を固めることを考えた方がよいかもしれません。

晩婚化の影響

晩婚化は日本においては世界の諸国に比べてかなり速いスピードで進んでいます。
それは、女性の社会進出をかなり熱心に促進したことがかなり影響していると言えます。
まだまだ女性の社会進出は不十分な面もかなり残っているのですが、ともかく女性が長期間企業内で勤務をし、キャリアを高めていくことができるようになったことで、結婚をライフステージの選択として必ず選ばなくても生きていくことができるという余裕を生み出しているということは間違いがありません。

このように書くと「晩婚化を防ぐためには女性の社会進出をやめさせればよい」という意見を言う人が必ず出てくるのですが、日本以外の先進国で結婚率や出生率の改善に成功した国のデータを見ると、むしろ女性の社会進出度は日本よりも高い水準となっているケースがほとんどです。
今後は、女性が働きながら結婚や出産をしやすい環境をどう作っていくかということが、晩婚化を防ぐポイントとなってくることでしょう。

また、女性が未婚のまま長く人生を送ることができるようになったことで、女性が一人で旅行をしたり趣味を楽しんだりすることに抵抗感がなくてきたという状況も生まれています。
十数年前までは、女性が一人で旅行に行ったり社会活動に参加したりするとかなり奇異な目で見られたりしていましたが、今ではほとんどのホテルや施設で女性の一人利用ができやすいようなプランを用意しています。
結婚の動機の一つである「一人では行動ができにくい。一人は寂しい」という気持ちが薄れてきたということもまた、晩婚化の大きな要因であるということができます。

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